ヨーナブログ

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 「ふっん!!」

 上から振りかぶった剣が竜に直撃した。

 だが竜の硬い鱗には傷一つ付かなかった。

 同時に強い不安が俺を襲い周囲にある無数の骸骨に目が向く。巨大なドーム状の洞窟にはこの竜に挑み敗れた冒険者の成れの果てが無数にある。

 強い不安に駆られ俺は自分の所業が間違っていたのではと頭がフル回転した。竜に挑むのは早かったのではないか、冒険者になんかならなければよかったのではないか、もっと思いやりを待って家族や友との時間を大切にすればよかったのではないか、数多の答えのない疑問が現状の緊迫感を増長する。

 汗が目に入りふと我に変える。冒険者を選んだことは間違いではない。それに人生に間違いなどない、あるのは間違いを恐れる心だけだ。そして全員の幸せを目指すことにのみ本当の価値が生まれると思う。だから俺は魔物を倒し世界を平和にする。

 竜が吐く凄まじい炎を俺を飲み込まんと襲ってきた。

 俺は左に回避したが右手に炎を喰らい服が燃え激痛が走しった。剣を左手に持ち替え間合いを詰め、竜の懐に入るこむ。

 俺は弧を描くように竜の腹を下から切る。腹側は少し柔らかいのか微かな手応えがあった。竜は翼を羽ばたかせ足で潰しにきた。俺はまともに喰らい潰された。

 朦朧な意識の中俺は実力のなさを痛感した、だが諦めない、失敗は成功の元だ。

「うおおおおおお」

 俺は一時撤退をした。